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医学部受験で推薦はずるいのか問題に終止符を打つ[医大生が解説]

現在高校生で医学部で推薦を狙ってます。ただ、まわりの目を見ると推薦に対してよくない印象を持つ人が多いです。実際に推薦入試組は入学後にマイナスの印象を持たれますか?

本記事ではこのような悩みを解決していきます。

 

・推薦入試を目指している人
・推薦入試にマイナスのイメージを持っている人

が納得できる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

・医学部の推薦入試はずるいのか
・実際の入試難易度
・推薦入試組は入学後に苦労するのか
・推薦入試組のデメリット
・推薦入試組アンチについて
この記事の筆者は現在は国公立大学医学部に在籍している現役大学生で、合格までの道のりや勉強方法についての解説記事を出しています。

本記事では「医学部の推薦入試がずるいのか」について解説していきます。

 

この記事では現役医大生の観点から「医学部推薦組の現状」についての見解を考えていきます。

 

特に、勉強することに重きを置いている高校生からは見えづらい視点からも考察していますので、これから医学部受験を考えている生徒にぜひ読んでほしい記事になります。

では早速見ていきましょう。

医学部の推薦入試はずるいのか

まずは結論から。

 

まったくずるくない

むしろ、大学側からするとありがたい。

 

これが結論になります。

 

「えっ?思ってた答えと違う」
「一般よりも入試難易度が低いのに何で?」

と思われた方もいると思いますので、理由はのちほど解説していきます。

実際の入試難易度

まとめ

まずは、推薦組が物議をかもす要因となる入試難易度について解説していきます。

例外はありますが、一般的な観点から見ていきます。

 

(結論)一般受験よりも入試は簡単な傾向がある

結論から言うと、入試時点での学力は一般受験組よりも低い傾向にあるのは事実です。

 

この事実は、一般受験でも受かるレベルを持つ学生も「一般よりもラクだから(笑)」という理由で使う人もいるくらいなので、正しいのではないでしょうか。

 

具体的には、地方国公立の医学部の合格の目安は「共通テストで合計8割」が一つの合格の目安となっているようです。

 

どうして入試難易度が低くなりがちなのか

理由として挙げられるのは、

・現役の人たちでの競争になりやすいから
・大学と同じ県に住んでいる人達での競争になるから
・合格者に対して受験者・受験層のレベルが低くなりやすいから

あたりです。

 

要は、受験できる人間が限られていることが大きいです。

 

特に国公立大学の医学部は北は北海道、南は沖縄まで、全国から受験生が押し寄せてきます。

そんな受験生の中には、首都圏の超進学校から浪人生までいることから、入試難易度は自ずと高くなります。

 

「推薦入試」を取り入れている大学は、主に地方の大学が多いですが、地方の高校では

・学習進度が遅い
・学習環境が都市部と比べて劣悪

といった現状があります。

 

推薦入試は地元の受験生を対象に行われる傾向があるので、こういった環境の学生の戦いになるため、入試難易度が低くなるのではないでしょうか。

 

まあ、逆にそれが「地方公立高校組の勝算」になるのは事実ですが。

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道

 

僕が聞いた面白いエピソードとしては、ラサール高校の友達が「小学校のもの心ついたときには既に中学受験の勉強をしていた」という話です。

地方の学生がドッチボールをしている中、中学受験の勉強をしているわけですから「勝てるわけないな…」と思わされたのを覚えています。

 

 

と、ここまでは、「医学部入学前」の話をしてきましたが、これ以降は医学部入学後の推薦組の現状について解説していきます。

推薦入試組は入学後に苦労するのか

ほとんど不可能

人による

これに尽きます。

 

というのも、高校までの知識はほとんど使わないからですね。

もちろん、「偏差値が高いほど、そもそもの頭がいい傾向にある」のは事実ですが、医学部で求められている能力は入学前と入学後で全然違うので、一概に言えないのが現状です。

逆に言えば、高校時点での学力が足りなくとも入学後にいい成績をとる人もいれば、元天才が落ちこぼれることも珍しくないです。

 

このあたりは長くなるので、別記事で詳しく解説しています。

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推薦入試組のデメリット

反省している様子

と、ここまでは推薦組のコスパのよさについて解説しましたが、推薦組にもデメリットがあります。

むしろ、人によっては推薦入学のほうが重荷に感じる人もいるくらいです。

 

デメリットとしては

・高校時代の縛り(評定・成績・素行・欠席日数など)
・地域枠の縛り
・診療科の固定
・地元高校へ成績が送られる(後輩の推薦に影響が出る)

などがあります。

 

特に、推薦組の大半は「地域枠の縛り」を課す大学が多いです。

地域枠の縛りは「現代の奴隷制度」といわれるくらい将来の選択肢にかかわってくる問題なので、自由な選択をしたい人にとってはかえってマイナスになる可能性が高いです。

 

基本的に、地方の医療は常に医師不足の問題を抱えているからこその「推薦入試」なので、文句は言えないですが、それにしても18歳の学生との契約にしてはリスクが大きい一面もあります。

 

詳しくは以下の記事で解説しています。

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推薦入試組アンチについて

まあ、一度は聞いたことがあるかもしれません。

 

「推薦組が嫌い」
「あいつらはラクして合格してきてる」

こういう心無い言葉を言う学生について、現状を述べると、

こちらについては推薦入試を嫌う人もいる、というのが回答になります。

 

上記でも説明したように医学部受験をしている人の多くは浪人生だったり、厳しい選考を勝ち抜いた人が多いので、どうしても「あいつらラクに合格しやがって」と内心に思っている人もいるようです。

ただ、この問題は入学直後の話であって授業が始まるようになるとどうでもよくなります(笑)。

 

たまに、大学2年生になっても「アイツは推薦だから…」という学生もいますが、めちゃくちゃダサいですし、そういった学生は学年で浮きがちな傾向があります。

 

高校時代を考えればわかると思いますが、高校2年生にもなって「アイツは推薦だから…」といってる学生と絡みたいと思いますか?っていう話です。

世間でいうところの「学歴厨」ってやつですね(笑)。

実際、「じゃあ、その枠使えばいいのでは?」って話もありますしね。

 

結局はその人の性格が大事になるのはどこに行っても同じようです。

推薦を目指す学生に伝えたいこと

メリット

推薦入試を受けようとしている学生に伝えたいことは、推薦入試かどうかは大学入学後は関係ない

ということです。

 

現在、地方では医師不足は深刻な問題ですし、県内で働いてくれる学生が少ないのが現状です。
なので、門戸を開いて地元民を入れるのは、全国的に推奨されるべき制度だと思います。
また、地方の大学では都道府県民の税金で賄われている部分が大きいので、地元の人に入学してもらったほうが、県としても嬉しいようです。(ほかの地域からの学生は卒業後に帰省する可能性が高い)

 

なので、
「自分は推薦だから…」
「一般組に後ろ指刺されないかな…」
と、心配する必要はないです。

 

なので、医学部受験を志す方(推薦での入学を検討している方)は安心して勉学に励んでください(笑)
合格目指して頑張ってください。
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