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[元家庭教師が語る]大学生に家庭教師をオススメできない理由5選

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家庭教師でアルバイトしてみたい

家庭教師でたくさんお金を稼ぎたい

教えるのが好きだから家庭教師をやってみたい

本記事は、そんな家庭教師をやってみたいと思っている人に向けた記事になります。

 

 

はじめに。

僕は現在医学部に在籍している大学生です。
2020年度は中学3年生の女の子と高校3年生の男の子の受験に携わりました。

結果として僕の担当した2人の受験生は第一志望校に合格することができました。

合格発表後は生徒とともに喜び、感謝もされました。

「合格しました!」と報告されるのは嬉しかったですし、僕自身もなかなかの達成感があったことを覚えています。

 

 

でも、「引き続き家庭教師をやるか」という連絡を受けたとき、僕は

辞めます!!

と即決しました。

 

 

それは「事前に想像していた環境と現実にギャップがあったから」です。

 

本記事では、僕の体験談をもとに家庭教師の理想と現実のギャップについて解説していきます。

 

家庭教師は生徒の人生を扱う大切な仕事なので、おおよそ1年間はやめられません。

なのでこれから「家庭教師をやりたい!」と思っている人にはぜひ読んでほしい記事になります。

 

①家庭教師のデメリット
②家庭教師に向いている人
③家庭教師で効率的に稼ぐ方法

 

 


家庭教師のデメリット5選

稼げない

お金がない

家庭教師をの多く始める人の多くは家庭教師=時給が高い、というイメージを持っている人が多いですが、実際はマジで稼げません。

 

時給2,000円以上

 

一般的な家庭教師は大体このくらいだと思います。

首都圏だったり、高学歴であればもっと高くなるかもしれません。

 

東大生の時給は5,000円以上なんて話もあります。

 

ただ、仮に時給が5,000円だったとしても稼げないのが現状です。

 

 

それは、

・移動時間や予習の時間は給料が出ない

・1回の指導時間は長くても2時間程度

・ドタキャンされると給料が出ない(その日は別のバイトも入れられない)

からです。

 

仮に時給が5,000円でも予習1時間、バイト先の往復で1時間を使うと、2時間教えた場合でも時給は実質2,500円になります。

 

これを週1で続けると月にもらえる金額は4万円になります。

ここにドタキャンが入ると給料は下がりますし、たいていの人は時給2,000円前後でバイトすることになります。

 

なので「お金が欲しい!」と思うのであれば、飲食店で数時間のシフトを週数回でいれた方が結果的に手元にお金が残ります。

 

僕は

中学生の家庭教師では予習1時間・移動1時間で90分のバイト→時給600円

高校生の家庭教師では予習1.5時間・移動30分で90分のバイト→時給650円と実質的には安かったです(笑)。

 

 

もちろん予習をしなくてもいい例もあったり、移動が少ないこともありますが、家庭教師は機会損失が大きい職種だと思いました。

 

親からのプレッシャーが精神的にきつい

プレッシャー

僕が一番疲弊したのは、親御さんとのコミュニケーションでした。

 

僕が2組の親御さんと話して感じたこと・ほかの友達と共感したポイントは以下の通り。

・親の意識が高い

・家庭教師を雇えば100%成績が伸びると思っている方が多い

・お金持ちが多い

この3つですね。

 

特にしんどいのは、家庭教師を雇えば100%成績が伸びると思っている方が多いことです。

 

確かに、家庭教師を雇う目的は「成績を伸ばすこと」ですが、結局は本人に裏で頑張ってもらわないと成績が伸びないです。
詳しくは別記事で解説しています。

 

あと個人契約でない場合は企業の「中抜き」があり、これが話をややこしくしています。
分かりやすく言うと、家庭教師がもらう金額と同等、もしくはそれ以上の金額を企業がもらっています。

 

具体的には、給料として1万円もらっていたとしたら、企業は別で2万円受け取ったりすることもザラです。
家庭教師の立場からすれば、1万円分の仕事と思うかもしれませんが、親御さんからすると3万円分の仕事を要求してくるわけです。

 

そのため必然的に親御さんから要求されるレベルが上がり、プレッシャーもかかってきます。

 

親御さんの中には「勉強嫌いの子どもが机に向かっているだけでいい」という方もいて一概には言えませんが、受験に対して関心の強い親御さんは要求するレベルが高いように感じます。

 

僕の体験としては模試の成績が上がらなくて何度か親御さんからくぎを刺されました。
連絡を受けたあとの訪問は毎回気まずかったので、範囲の少ない定期テストの成績を伸ばして何とか体裁を保ってました。

 

 

親御さんの気持ちはわかるんですが、やっぱりしんどかったです(笑)。

生徒の成績の伸びは生徒のやる気に依存する

成功

正直、成績が伸びるかの90%は生徒ガチャです(笑)。

 

これを言っちゃうと元も子もないですけど。

だって、1週間で家庭教師が関与できるのは長くても2時間ですよ?

 

学校の授業が1週間で大体40時間なのを考えると家庭教師ができることなんてごくわずかじゃないですか?

 

結局家庭教師ができることなんて

「勉強の概念的なやり方を教える」

「1週間の計画を立てる」

「わからない問題を数問解決する」

くらいです。

 

もちろん、日本史の勉強で教科書を隅から隅まで書き写すような勉強方法をしていたら止めます。

ただ、日本史ができるようになるには日々勉強してもらうしかないですよね。

 

なので、宿題を出したときにやってきてくれる子・言ったことを素直にやってくれる子なんかは簡単に成績が伸びます。

逆にどんな完璧な学習計画書を作っても、やらない子は成績は伸びないんですよね。

 

そうなんです!

できる子は家庭教師がいてもいなくてもできるし、できない子は家庭教師の有無にかかわらず成績は伸びません!

 

その「できない子」をやる気にさせられるか、が家庭教師の力の見せ所になりますが、

これは誰も教えてくれません。

 

なので、やる気のある子に当たるのが一番安定です(笑)。

 

この、やる気を含めて「成績が伸びないのは家庭教師が悪いから」と言いくるめられるのは結構な理不尽なのも事実です。

 

 

僕が担当した生徒たちは、素直に話を聞いてくれる子たちだったので、あたりまえのことができるようになって合格を勝ち取ったのかな__。なんて思ってます。

出会いがない/社会経験にならない

出会い

大学生の死活問題。

 

残念ですが、出会いはありません!!

基本は、生徒と1対1が基本なので。

 

まあ、上司もいないので自分のペースで仕事ができる、という意味ではいいと思います。

ただ、飲食業界をはじめとする職場での上下関係や、裏方の仕事で得られる衝撃なんかもないです。
もちろん恋愛も_____。

 

これは人次第なので一口に「悪い」とも言い難いですが、大学生のアルバイトは「社会経験の場」や「出会いの場」と揶揄させることを考えると少し外れているのかな?という気もします。

途中で辞められない

劣等感

学業との両立や生徒との相性が悪いとしんどいかも。

 

まあ、当然のことですけど、10月ぐらいに「やめます(笑)」ってのはできません。

 

受験結果で人生や進路が変わることを考えるとそれなりの覚悟も必要です。

 

受験期は2月から3月のことが多いですが、大学生はちょうどテストと被ります。

他のバイトであれば、テスト前にシフトをなくすこともできますが、家庭教師は基本NGです。

 

確かに、受験前最後の授業を「ごめーん、テストがあるから(笑)」ってのは通用しないですよね(笑)。

なので、家庭教師はほかの仕事と比べても責任は重いほうだと思います。

 

家庭教師に向いている人

対象者の選定の様子

結論:誰でもOKです。

 

教育熱心な先生が100%いいわけでもないし、やる気がないと教師として務まらないわけでもないので。

 

ただ、「生徒の人生を預かること」「お金をもらって家庭教師を引き受けていること」だけは忘れないようにしてください。

 

とまあ、言ってもピンとこないと思いますけど、「親御さんから月謝をもらうとき」「生徒の進路が決まったとき」に気づくこともあると思います。

 

まあ、教えるのが好きだったり、コミュニケーションが得意だと生徒や親御さんから信頼されやすいってのはあるかもしれません。

 

僕は生徒に対しては教育熱心な方だったので、プリントを自作したり、授業の予習をしっかりしていくタイプでした。
すると家庭教師を初めて3か月後に生徒が「塾をやめてきた」といってきました。

信頼してもらえるのは嬉しかったし、こっそりボーナスをくれたり(笑)。

 

とまあ、こんなことがほかにあるかはわかりませんがまじめにやると報われるかも、って話でした!
(だとしても割に合わなかったが(笑))

家庭教師で効率的に稼ぐ方法

結論:オンライン家庭教師一択

 

今のご時世もあって需要が伸びています。

その魅力はなんといっても「移動時間が無くなること」です。

 

さっきも言いましたが、家庭教師が稼げない理由の一つは移動時間があるせいだと言いました。

オンラインであればこの問題は解決できます

 

このほかにもオンライン授業のメリットはありますが、別記事で詳しく解説しています。

 

まとめ

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

本記事では「家庭教師のデメリット」について解説しました。

 

ネガティブな内容が多かったと思いますが、すべて起こりうることだし、一度生徒を受け持ってしまうとなかなか辞められないことからリアルを書きました。

ただ、僕自身は家庭教師をやったことはいい経験になったと思うし、生徒の進路を実現できたことは本当に良かったと思います。

 

この記事を読んだ皆さんは「きつそうだから辞めとこ」とか「でも家庭教師をやってみたい」といった意見を持つと思います。

本記事は僕の主観によるところが大きいですし、実際に家庭教師をやってみると新たな発見があると思います。

 

もちろん統計を取ったわけでもないし、エビデンスがあるわけでもないので、「正しい」ことを言っている根拠はないです。

 

ただ本記事を読んでいる皆さんの多くは家庭教師に興味を持っていると思うので、家庭教師をやるかやらないかの一つの指標にしていただけると幸いです。

ではまた!