こんにちは、Shinです。
僕は過去に家庭教師の先生をつけてもらって志望校に合格することができたこと、家庭教師として2人の生徒を合格に導いた経験があります。
この記事の対象者は
・生徒の成績を伸ばしたいと思っている人
・家庭教師をやっているが、なかなか生徒の成績が伸びていない人
では本題ですが、
ぶっちゃけ家庭教師が直接的に生徒の成績を上げるのは無理です。
これを言ってしまうと元も子もないのですが、綺麗ごとは抜きにして解説していきます。
中学・高校生の家庭教師を担当している・しようとしている人にぜひ読んでほしい記事になります。
・家庭教師が生徒にすべきこと
・生徒のやる気を底上げするのにやったこと
家庭教師は基本的に成績を上げられない話
まずは理由から。
なんで家庭教師が成績を上げられないのか、それは
結局のところ家庭教師以外の時間で勉強してもらわないと成績なんて上がらないから
です。
具体的には、学校の授業は1週間のうち50分×6時限×5日で25時間。(高校は7時限目もあるけど)
受験生だとして平日は1日3時間、休日は6時間の勉強時間が推奨されていますが、1週間では27時間です。
既にお気づきの方もいると思いますが、週1回の家庭教師で当てられる時間はせいぜい2時間程度です。
つまり、子どもの勉強時間のうち4%程度しか生徒の勉強を見れないってことになります。
そんな中で教員試験を通っている中・高の先生方以上の成果を上げるのはまず無理ですね。
僕が所属していた某会社のカリキュラムでは90分の授業は
② 30分:授業・わからない問題の解説
③ 10分:休憩・談笑
④ 30分:学校の授業のわからない問題の解説
⑤ 10分:課題を出す
こんな感じです。
しかも90分間のうち、生徒が質問する時間や問題を解いている時間も考えると教師が話している時間は30分くらいになるので、「家庭教師がいる時間=成績アップ」ってならないのが現状です。
流れとしては
生徒「なるほど~」
先生「じゃあ似たような問題を解けるか試してみよう」
生徒「…(問題を解いている時間)」
って感じになると思います。
結局、問題を解けるようになってるかのチェックも必要なので、生徒が考える時間もとります。
僕の場合90分の授業のうち、家庭教師が教えられる時間が30分程度なのが現状でした。
たまに「俺が生徒を合格させてやる!」といって意気込む人もいるんですけど、この2時間以内の指導で学習をカバーするのは実質的に無理ですし、押し付けになって生徒の考える時間を減らしたり、雑談を減らすみたいなことをするので逆効果ですね。
家庭教師が生徒にしてあげられること
結論から言うと「手伝い」です。
具体的には
②間違った勉強法を解決する
③精神的な悩みを解決する
こんなところだと思います。
結構家庭教師のイメージとして「わからない問題に答える」ってのがあると思いますが、ぶっちゃけあんまり成績の伸びに直結しないんですよね(笑)。
前章でもいった通り受験生の平均勉強時間が1週間で27時間で、更に学校での授業は25時間あります。
その疑問を1時間くらいですべて解決するのは無理ですよね。
なので、家庭教師の最大の役目は
「家庭教師以外の52時時間ないしは自己学習の27時間の勉強を最適化すること」だと思います。
要は
「生徒のやる気を上げること」「より効率よく勉強してもらうこと」
の2点が仕事です。
その手段として
①1週間単位で学習の進みを確認する
②間違った勉強法を解決する
③精神的な悩みを解決する
の3つを使うわけです。
ひとつずつ見ていきましょう。
1週間単位で学習の進みを確認する
目的は学習時間を確保してもらうことです。
宿題を出すなりして、一週間のスケジュールを作ってそれに沿って勉強してもらう。
ぶっちゃけスケジュールに従ってもらえれば、95%くらいの生徒は成績が伸びると思ってます。
感覚的には「勉強が嫌いだから家庭教師を雇う家が9割」なんですが、受験生の平均時間分勉強してますか?って話です。
受験生(高校生)の平均勉強時間は
休日6~8時間
です。
申し訳ないですけど、恐らく家庭教師を雇う家のほとんどの生徒さんはこんなに勉強してないです(笑)。
逆な言い方をすれば、勉強さえしてくれれば成績は上がるんですよ。
僕が家庭教師をやっていたときは基本的に「1日1時間」のペースで勉強すると終わるくらいの課題を出していました。
受け持った生徒が素直な子だったので課題をやってくれていたのですが、もともとは全く勉強しない生徒だったこともあって成績は簡単に上がりました。
僕が出したのはほんの一例ですが、成績が伸びる学生の共通点として「勉強時間を確保する」ことが挙げられるのではないでしょうか。
逆にスケジュールを守らせることができると家庭教師が教えなくても成績は上がってくると思います。
問題が分からないという壁に当たっても、学校の先生や友達に聞けば99%は解決できるので「勉強させるモチベーションを与えること」こそが家庭教師の最大の仕事ですね。
間違った勉強法をやめさせる
主に効率面でのアドバイスですね。
とは言ってもこれに関しては正直微妙です。
というのも、家庭教師だからといって学力が確実に伸びるノウハウを知らないから。
特にアルバイトなんかはほかの家庭教師と連携をとることもないから「自分がやってきた方法」しか紹介できないです。
たいていの場合は成功者の勉強法は方向性が同じなので心配ないけど「全員に当てはまる」ことは言えないかも。
ただ、間違った勉強法は直せます。
例えば、僕が請け負った生徒は歴史の勉強で教科書を書き写す作業をしていました。
なので、別の方法を教えて勉強することをオススメしました。
受験を経験している人ならわかると思うのですが、この方法は効率が悪いし、しかも覚えにくいんですよね。
と、こんな感じで正解を導くのもありますが「間違いを正せる」のが家庭教師のメリットの1つだと思います。
学校の先生はここまで確認しないし、この指摘で今後の学習にも生かせることを考えると重要な役割を担ってると思います。
精神的な悩みを解決する
目的は信用してもらうことです。
勉強には直接関係ないけどこれが一番大事です。
というのも指示したことを疑わずにやってもらえないと成績が伸びないから。
精神的な悩みとは
- 勉強のこと
- 学校生活のこと
- 進路のこと
- 友人関係のこと
- 恋愛のこと
とかでしょうか。
「親には言えないけど…」
こんな悩みを持っている生徒さんが多かったと思います。
これこそ「大学生」の家庭教師にしかできないことだと感じました。
学校でうまくいっていない、友達ともめた、進路どうしよう____。などなど悩みは多いです。
特に中学生だと、大人から見るとしょうもないことで悩んでたりするので問題を解決したり、相談を聞くだけで信用してくれるようになったりしました。
メンタルが成績に及ぼす影響は結構大きいので、大学生に相談できる環境が確保できるのも家庭教師のいいところだと思いました。
僕が生徒の時は「○○高校と△△高校どっちのほうが楽しいすか?」とか親との喧嘩の相談をしたのを覚えてます。
僕が担当した生徒は、よく女子喧嘩の話をしていました(笑)。
生徒との信頼関係ができると
- 言ったことを素直にやってくれるようになる
- 授業の雰囲気がよくなる
- 親御さんからの評価も上がる
などのメリットがあるので、ぜひ信頼関係は作っておくべきです。
生徒のやる気を底上げするのにやったこと
結論:生徒との雑談
これが9割です。
前章でいった通り言ったことを素直にやってくれるようになる状態にするのがするのがゴールなので信頼関係の構築が大事です。
分からない問題を解決する=家庭教師のイメージが定着していますが、僕は本質は雑談にあると思ってます。
「じゃあ雑談って何するの?」
って話なんですが、ぶっちゃけなんでもOKです。
ちなみに僕が担当した生徒は「ジョジョ」が好きだったので、その話題について話すことを喜んでくれました。
雑談をするときに気を付けたこと
僕が話すときに気を付けたのは
- 自分は聞き手に回ること(話す側になっても30秒から1分以内で相手に振る)
- 相手を否定しない
- 生徒のことを認める
この辺ですね。
自分が話し手にならないのは相手を疲れさせるから・不快感を感じさせる可能性があったからです。
隙あらば自分語りはうざいのは定説だと思います。
校長先生の話や自慢ばっかりする人の話なんて耳に入ってこないですよね(笑)。
他の気を付けたことにも当てはまりますが、「新入生歓迎」くらいの感覚で挑むといいと思います。
相手を立てて、満足してもらう。
これが大切です。
本の紹介
最後に雑談に役立つ書籍を紹介して終わります。
家庭教師のためだけに買う必要はないと思いますが、先輩から同級生、後輩との会話でも役立つので紹介しておくと以下の2冊がオススメです。
ここでは2冊を紹介しましたが、人を納得させる系の本は面白いもので、書いてあることの本質は同じなので1冊あれば十分です。
この2冊のおすすめポイントは
- 読みやすい
- 実践しやすい
- 役に立つ
- 分かりやすい
- 評価が高い
の5点です。
内容に関しては詳細を見てもらえると分かりますが、1つでも取り入れられれば会話がスムーズになったり、自身を持てるようになるのでオススメです。
言われてみれば当たり前のことでも実際にやってしまいがちな悪い習慣から、コミュニケーション能力が高い人が無意識にやっているテクニックまで幅広く書かれているので全員にオススメできる書籍です。
リモートワークや対面での交流が減った今のご時世だからこそ、コミュニケーションの重要性が浮き彫りになりました。
この機にコミュニケーションに関して改める機会を設けてみてはいかがでしょうか。